関東と関西～関西の人は牛肉大好き！？

昨日は、東日本と西日本で、カレーライスに使うお肉が違うという記事を、紹介したよ。

『カレーライス～みんなは豚肉派？牛肉派？』
http://rakuto-toyota.jp/e311308.html


日本を西と東とで呼び分ける時に、『東日本』とか『西日本』以外にも、『関東』・『関西』という言葉を使うことがある。
みんな、関東とか関西って、どこだかわかる？
どこからどこが関東で、どこからどこが関西？


・・・


まずは、『関』という字について、考えてみよう。

『関』とは、『せき』と読む。
昔、国（いまでいう県）と国の間には、関というものがもうけられていた。
国をまたいで旅をするとき、必ずこの関で、あやしい人間かどうかを調べられる。
国の中で悪いことをして他の国に逃げようとした人がいたりすれば、この関でとらえられることになるというわけだ。

今の東京あたり、つまり関東地方には、箱根あたりに関があった。
そして、箱根の関よりも東側を、『関東』と呼んだ。

一方の関西地方では、関東から見て京都に入る手前、京都と滋賀の間くらいに、関があった。
そして、この関よりも西を、『関西』と呼んだんだ。

その後、関東や関西にふくまれる地域は、歴史の中で変動するが、いまではこんな感じで使われていることが多い。
関東地方は、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県の１都６県。
関西地方は、大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県の２府４県だ。


さて。
関東と関西を比べてみると、前回のカレーライスのお肉みたいに、いろいろと文化の違いを見つけることができる。
まずは、カレーライスで話題になった、牛肉と豚肉について。

みんなは、『肉』といえば、何の肉を思いつく？
牛肉？
豚肉？
それとも、鶏肉？


・・・


関東の人にとって、『肉』はいろいろ。
牛肉や豚肉、鶏肉などをあわせて、『肉』と呼ぶ。

ところが、関西の人は違う。
関西では、『肉』とは、牛肉のことをさす。

豚肉を使った『肉まん』は、関西では『豚まん』と呼ばれる。
関西では、『肉まん』と呼ぶと、牛肉が入っていると思われてしまうから。
だから、『豚まん』だ。

もともと関西の人は、牛肉が大好き。
どちらかといえば、豚肉の方が人気がある関東地方とは、肉に対する考え方が違うんだね。

関西の人の牛肉好きは、数字をみてみれば一目瞭然。
こちらは、１家族が１年間にお肉に使ったお金の平均値。

　　　　　牛肉　　　　　　　豚肉
関東　１９，７７６円　　２２，２０９円
関西　４３，４２８円　　２０，１１０円

ね、一目瞭然でしょ？
カレーライスだけではなく、肉じゃがでも、関西では牛肉、関東では豚肉が使われることが多いらしいよ。

そういえば、『ブランド牛』とよばれる高級な牛肉も、関西に近い場所に多いよね。
松阪牛に神戸牛、近江牛などのブランド牛は、みんな関西地方だ。
関西の人は、ほんとに牛肉が大好きなんだね。


さて。

今回は前回の続きで、肉をテーマに、関東と関西の文化の違いを見てきた。
実は、お肉以外にも、たくさんの食べ物から、関東と関西の文化の違いを見ることができる。

関東と関西で違うもの。
いったい、どんな食べ物があると思う？
想像してみてね。


続きは、次回。

写真は、日本のブランド牛の元祖、但馬牛（たじまうし）。ウィキペディアより。
写っているのは、田尻号という有名な牛のお母さん。
今の但馬牛は、すべて田尻号の子孫なんだって。




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